大使にはPR以外の仕事も

米国務省監査室は、日本国内の米大使館・領事館を対象とした監査報告書で、大使館の仕事ぶりを厳しく指摘した。私用メールを公務に使っていたと、この報告書で指摘されたキャロライン・ケネディ駐日米大使について「日本国内で高い人気」を得ていると特筆する一方、「大使にはPR以外にも仕事がある」と改善を求めた。

 報告書は、大使館がケネディ氏の知名度などを生かし政策効果を上げていると評価。しかしケネディ氏への大量の贈り物処理に職員が忙殺され、業務効率が下がったと指摘。「大使と側近が大使の責任や広報活動を誤解している」と批判した。

 大使館政治部の仕事ぶりを報告書は「(政府が求める)水準に達してない」と厳しく指摘。二〇一四年四月から九カ月間で日本の外交分析は五本。しかも日本政府の言い分だけに頼り、「大統領や国務長官は地に足のついた外交を構築できなかった」という。

 経済部にはさらに容赦ない。本国への報告は「新聞やテレビ報道以上のものがない」。情報源が少なく、一つの報告に一人しか登場しないと不満をあらわにした。

 日英両国内の米国大使館に赴任した職員の配偶者には「お小遣い」を与える制度が残っており、日本では年間計五万九千ドル(約七百万円)が支出されているとして打ち切りを求めた。

 査察は今年一月六日から三月二十七日に行われ、延べ五百七十三人に面接。六十五の改善点を指摘した。  


Posted by yukari123 at 2015年08月29日11:10
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